学輪IIDA ~地域と大学をむすぶ新しいカタチ~

 この度、「ソーシャルキャピタル・フィールドスタディ」を、8月27日(月)から30日(木)にかけて開催します。

 ソーシャルキャピタル・フィールドスタディは、学輪IIDA共通カリキュラム等構築プロジェクトの有志の先生方(立命館大学平岡教授・名城大学福島教授・和歌山大学廣岡教授)が中心となり、複数大学によるモデルカリキュラムの実証実験としてこの度開催するものです。今回は、3大学から25名の学生と4名の大学教授に参加いただきます。

 モデルカリキュラムは、名城大学の福島教授に作成いただきました「南信州ソーシャルキャピタル・フィールドスタディ」のシラバス案がベースになっています。事業の実施にあたり、関係者(先生方、飯田市、しんきんシンクタンク、地域住民等)で打ち合わせを重ね、具体的な内容等について検討してきました。

   

 【大学教授、行政、シンクタンク、地域住民(地元講師・実践者)等による意見交換会の様子】

 モデルカリキュラムのテーマは、地域の持続可能性に必要と考えられている「ソーシャルキャピタル(社会的関係資本)」です。ソーシャルキャピタルとは、信頼・規範・絆・ネットワークなどの社会組織上の特徴であり、地域社会の発展に不可欠な要素と言われています。

 この地域には、「結」や「ムトス」といった自主自立(自律)の精神や、まちづくり委員会、公民館活動に代表される自治の仕組み、いいだ人形劇フェスタなどに代表される市民文化活動など、豊かなソーシャルキャピタルが蓄積と維持・発展の仕組みがあると言われています。そのような仮説のもと、今回のソーシャルキャピタルフィールドスタディ(大学教授による講義のほか、飯田おける学習・実践・交流)などを通じて、飯田のソーシャルキャピタルとは何であるのか、ソーシャルキャピタルを育むもの、地域文化の創造やまちづくりへの発現、生活の質への貢献等について学生達に学んでいただき、持続可能な地域づくりとソーシャルキャピタルとの関係について検証します。

 ソーシャルキャピタル・フィールドスタディのプログラムの説明、内容等は以下の資料のとおりです。

飯田ソーシャルキャピタルシラバス案(名城大学 福島教授)

南信州ソーシャルキャピタルFS プログラム説明資料

南信州ソーシャルキャピタル・フィールドスタディ プログラム内容

 ソーシャルキャピタル・フィールドスタディは、学輪IIDA共通カリキュラム等構築プロジェクトで検討している「飯田を起点とした複数大学の新たな連携モデルの構築」に向けた初めての実践的な取組です。今回の取組については、モデルカリキュラムの検証、作成、実施、検証等について最終的に報告書にまとめます。後日学輪IIDAの皆様にも報告させていただき、今後のさらなる取組へとつなげていきたいと考えています。

 なおこの事業は、総務省の「域学連携」地域づくり実証研究事業にも採択されています。